合宿免許の入校日を安心して迎えるための事前準備と当日の過ごし方

【合宿免許】入校日の準備と当日の過ごし方

通学免許と異なり、自宅から離れた土地で生活をする合宿免許では、いつもと違う環境にワクワクする反面、「教習はどんな感じなのかな」「試験は難しくないかな」「環境にうまく溶け込めるかな」といった緊張や不安を抱えて入校する方も少なくありません。

合宿免許の初日となる入校日は、特に緊張や不安が大きくなりやすいといえます。そのような方は、入校日の予定や流れを知ることができれば、事前に気持ちの準備もできて緊張や不安を和らげることができるのではないでしょうか。

そこで今回は、入校日までに準備しておきたいことや当日の流れ、過ごし方について解説します。

入校日とは

入校日とは合宿免許の第一日目のことです。たとえば、AT車の最短日数が14日の場合には14日間のうちの1日目にあたります。

入校日は、以下のようにシーズンや車種によって教習所ごとに指定されています。

  • 火曜日・木曜日・土曜日
  • 1日おき
  • 繁忙期は火曜日・土曜日
  • 普通車AT:水・金曜日、普通車MT:月・水曜日 など

一般的に、スケジュールは入校日当日に発表され、同じ日に入校したほかの教習生と一緒に同じ日程で教習を受けます。教本も入校日当日に配られますので、教習生全員が同じ条件でスタートします。

合宿免許プランの案内には、”入校式”と記載されているものもありますが、中学や高校の入学式のような堅苦しいものではないため、リラックスして入校日を迎えましょう。

友達と一緒に入校したとしても、車種が異なる場合には合宿免許の最短日数が異なるので、普通車ATとMTは別々のスケジュールで教習が進められます。

入校日当日までにやること

合宿免許の申し込みを済ませたら「あとは入校日を待つだけ!」と気を抜いてしまいやすいですが、入校日までにしなければならないことはたくさんあります!

現地集合時間は昼前後がほとんどのため、入校日当日は早朝に出発することが一般的です。前日までに早めの準備を済ませておいて、入校日当日には万全の状態で出発できるようにしましょう。

ここでは、入校日までにやっておきたい準備について解説しますので、ぜひ参考にしてください。

荷物の確認

初日に必要な荷物

入校日当日は、入校式を含め、事前にスケジュールが組まれています。忘れ物の内容によっては、入校日が延びる可能性もあるため、事前の確認が必要です。

入校日には視力検査や技能教習も行われます。視力の合格基準を満たさない場合は入校することができません。視力の悪い方はメガネやコンタクトレンズがすぐに取り出せるように、手持ちのバッグに入れておくと安心です。また視力に不安がある方は入校前に眼鏡やコンタクトレンズの矯正をしておくことをおすすめします。運転しやすい服装で入校することも忘れてはいけません。

原付免許や二輪免許など、すでに免許証を持っている方は有効期限を確認のうえ、更新が必要な方は入校前に手続きを行ってください。また有効期限のある運転免許証を紛失した場合は、免許証の再発行を行い、免許証に記載されている住所が住民票の住所と異なる場合は、入校日までに変更手続きが必要です。

本人確認書類やメガネ、コンタクトレンズ以外で合宿免許に必要な持ち物に関しては、こちらの記事をご覧ください。

 

【運転免許】合宿免許に持っていけばよかった持ち物・荷物まとめ! 男女別も掲載!

提出書類の確認

提出書類の確認

着替えや日用品は後日購入すれば問題ない場合もありますが、初日に教習所へ提出する書類を忘れてしまうのは一番避けたいところです。

特に重要なのは住民票や健康保険証などの本人確認書類です。住民票は「本籍地の記載あり」「マイナンバーの記載なし」「発行から3ヶ月以内」という条件があります。マイナンバーカードを所持していれば、コンビニのマルチコピー機で出力できますが、自治体によっては対応していないところもあるため、余裕を持って準備しておくことが大切です。

お金・所持金の確認

入校前に必要な費用内訳

合宿免許では、申込時の費用以外にもお金がかかるケースがあります。たとえば、仮免受験手数料や仮免交付手数料の検定料金が挙げられます。

  • 仮免受験手数料1,700円
  • 仮免交付手数料1,150円

仮免試験で不合格になった場合は、その都度追加で受験手数料がかかります。これらは、銀行振込やクレジットカードでの支払いは利用できませんので現金の持参は必須です。

また、食事なしプランや自炊プランを選んだ方は、お弁当や食材を買うための費用が必要です。洗濯をする際も多くの宿泊施設ではコインランドリーのため、現金での支払いになります。

その他にも、生活必需品やレジャー代、女性の場合には化粧品や生理用品の買い足しなどが生じることもあります。事前にどの程度現金が必要になるのかを見積もっておくと良いでしょう。

交通ルートの確認

電車に乗った女性

自宅から教習所までの行き方や交通手段も事前にチェックしておきたいポイントです。教習所によっては、指定ルートを利用しなければ交通費が支給されない場合もあります。遅刻しないように、集合時間は何時かを最初にチェックして利用する交通機関の出発時刻や乗り換え、移動時間などの確認も必要です。

特に夏休み・春休みの時期は混雑しやすいため、新幹線や高速バス、飛行機などは予約を早めに済ませておくことをおすすめします。

場合によっては、台風や大雨などの悪天候で交通に遅延が生じる可能性も考えられます。そのため、前もって気象情報もチェックして対策を考えておくと安心です。

体調管理

寝坊や体調不良で休むことになったら?

合宿免許の約2週間、基本的に丸1日の休みはありません。具合が悪くなって遅刻したり、1日休んだりしてしまうと、卒業までの日程が長引きます。特に、睡眠不足は免疫力が低下して体調を崩しやすいため、入校日までに早寝早起きの習慣をつけておくことも大切です。

また、初めての土地で初めて出会う人たちとの共同生活は、精神的な負担がかかりやすいです。そのため、十分に注意していたとしても体調不良を起こしてしまうこともあります。リラクゼーション効果が期待できるアイテムや香りを見つけて用意しておくのもおすすめです。

入校日の過ごし方

悩む人

では、実際に入校日はどんなことをするのか、気になる方もいるでしょう。

何も知らないまま入校すると、「思っていたより大変だった」「初日から運転するとは思っていなかった」と、想像と違うこともあります。あらかじめ入校日に何をするのか知っておくと、慌てることなく落ち着いて行動できます。

ここからは、入校日の一般的な流れや過ごし方について解説します。

基本的な流れ

合宿免許は全国各地から教習生が集まることから、多くの教習所ではお昼ごろに集合時間を設定しています。一般的には教習所に到着後、昼食を済ませて、以下のような流れで進みます。

  1. 入校手続き
    必要書類の提出や書類の記入などを行います。
  2. 入校説明
    教習所の利用方法や宿泊施設の案内、教習の受け方、卒業までの流れやルール・注意事項などの説明を受けます。
  3. 適性検査
    運転免許取得のために必要な身体検査・視力検査・聴力検査などを受けます。
  4. 学科教習
    学科教習1、または先行学科とも呼ばれる教習で、運転の心得やモラル・道路交通法・標識などを学びます。
  5. 技能教習
    車の動かし方、ミラーの調整やハンドルの持ち方など車の操作方法や基礎知識などを学びます。
  6. 宿泊施設に移動
    教習所の敷地内や近隣にある学生寮であれば徒歩、ホテルやアパートタイプなどその他の宿泊施設ではスクールバスなどで移動します。
  7. 夕食
    各自、宿泊施設や近隣の食堂などで夕食をとります。
  8. フリータイム
    夕食後はお風呂に入ったり、ゲームをしたり、好きなことをして過ごします。

入校日は手続きや説明だけでなく、検査や教習まで行います。教習は、基本的に学科と技能のどちらも初日から受講を開始します。合宿免許の参加初日から、学科教習と実技教習があることで戸惑う方もいるかもしれませんが、教官の指示通りに教習を受ければ大丈夫です。

空き時間の使い方

ホテルに着いた女性

入校日当日は夕方くらいまで教習所で過ごすことになりますが、宿泊施設に移動したらフリータイムです!

元気が余っていれば、近隣を探索したり、観光や買い物ができるスポットに繰り出したり、遊びにいくのもよいです!限られた時間でスムーズにお出かけができるように、事前に行きたい場所や行き方をチェックしておきましょう。

また、インターネット完備の宿泊施設なら、SNSで友達や家族とコミュニケーションをとったり、動画を見たり、音楽を聴いたりして部屋のなかで充実した時間を過ごすこともできます。早朝に自宅を出発して慌ただしく過ごして疲れている方は、無理をせずに次の日に備えて宿泊施設でゆっくりと休むことも大切です。

入校日に遅刻した場合の対応

頭を抱える女性

寝坊してしまったり、交通機関に乗り遅れてしまったりして入校日に遅刻してしまう可能性はゼロではありません。

集合時間に間に合わないことがわかったら、教習所へ連絡することが最優先です。どのような対応になるのか指示がありますので、その指示に従って行動しましょう。

また、教習所によって対応は異なりますが、場合によっては当日に入校できないこともあります。合宿免許は予約で埋まっていることが考えられるため、簡単に日程を変更することは難しく、空きがなければどんどん入校日が先延ばしになります。

最短2週間での卒業を予定していたとしても、入校日が変わることで卒業までの日数が長引いてしまうだけでなく、ほかのスケジュールを調整する必要も出てきます。

一度キャンセルをして再度申し込みし直さなければならない状況になる可能性もありますので、くれぐれも遅刻しないように早起きと体調管理、移動ルートの確認をしっかり行いましょう。

遅刻以外で入校日に入校できないケース

入校日に大幅な遅刻をすると当日キャンセルになって延期になりますが、遅刻以外でも入校できないケースがあります。

それは視力や運動能力、健康状態、交通違反状況などに問題があった場合です。
合宿免許には入校条件があるため、何らかの問題で安全に運転できないと判断されれば遅刻していなくても入校を断られます。

万全の準備で現地に到着したとしても、入校条件の確認不足により当日入校できなくなる可能性もあります。そのため、事前に入校条件を確認して、不安があれば問い合わせて確認してみましょう。

なお、『合宿免許さぽっと』の入校条件はこちら『旅行条件説明書』で確認できます。

合宿免許の全体スケジュール

合宿免許では、約2週間のスケジュールで本免許試験を受けられる状態に持っていきます。
では、入校日以降はどのようなスケジュールで進むのでしょうか。検定のタイミングも押さえておくと心構えができて安心です。

▼スケジュール

段階 詳細
入校日 ・入校手続きで問題が起きないように重要書類を忘れずに持参する

・適性検査後、学科教習と技能教習を受ける

第一段階 ・学科教習が10時限、技能教習が12時限(AT車)

・学科教習では交通ルールや交通法令の遵守・モラルについて学ぶ

・技能教習では車の基本操作や発進・停止・後退・S字カーブなど実践的な運転技術を身につける

仮免学科試験・技能修了検定 ・学科教習と技能教習がどれくらい身についているか判断する試験を受ける

・仮免許学科試験は正誤式の50問のテストで90%以上正解すれば合格

・技能修了検定は教習所内のコースを走行して運転技能を測り、70点以上で合格

第二段階 ・学科教習が16時限、技能教習が19時限(AT車/MT車)

・学科教習では高速道路の走行方法や応急救護について学ぶ

・技能教習では場内コース・公道の路上コースでの教習に加えて、実際に高速道路を走行する

卒業検定 ・技能検定のみで行われる

・公道で指導員の指示どおり安全に運転できるか見た後、場内で方向転換や縦列駐車を行う

卒業検定まで合格したら晴れて合宿免許も卒業し、住民票のある都道府県の運転免許センターで学科試験を受けます。
スケジュールに関してさらに詳しい内容はこちらの記事で解説しています。ぜひ参考にしてみてください!

関連記事:合宿免許はどんなスケジュールで進む? 免許取得までの流れとよくある質問

入校日当日の服装

入校日当日の服装

合宿免許の入校日当日は、そのまま技能教習を受けられるように、自宅を出る時から運転しやすい服装で入校することも覚えておくと安心です。

服装は動きやすさが何より大切ですが、幅広いズボンやロングスカートなどは運転の妨げになるため避けます。露出の多いトップスやスカートは、安全性と受講マナーの観点からNGとしているところがほとんどです。

ヒールやサンダル、下駄なども運転に不向きです。スニーカーなど動きやすい靴を選びましょう。

身に着けるアイテムにも注意が必要です。帽子やサングラスは、視界を遮ったり運転操作の邪魔になったりするため、日差しの強い夏の時期であっても教習中の着用はNGです。

過剰なアクセサリーやつけ爪も、運転中に引っかかってケガをする可能性があるため、禁止されています。

合宿免許期間中に観光やレジャーを計画している場合には、外出用の服装を持参することも可能ですが、荷物が重くならないように着まわせるコーディネートを組むのもポイントです。

服装選びのポイントはこちらの記事で詳しく解説しています。

関連記事:合宿免許の服装選びのポイントと入校前に押さえておきたい注意点

1日の自由時間は意外に多い!2日目以降の過ごし方

合宿免許では、技能教習の1日あたりの時限数が道路交通法で決められています。第一段階は2時限まで、第二段階は3時限までです。

合宿免許期間中のモデルスケジュールは以下のとおりです。

▼モデルスケジュール
AT車のモデルスケジュール

自由時間は、(1)教習と教習の合間の時間、(2)1日の教習を終えた後の時間の2パターンがあります。1時限は50分、休憩時間は10分ですので、たとえば(1)の場合、3時限目に教習が入っていなければ、2時限目終了後の休憩時間(10分)+3時限目(50分)+4時限目の前の休憩時間(10分)で70分の自由時間があります。

ただし、後の休憩時間は次の教習のための移動や準備のための時間に充てる必要がありますので、時間管理をして計画的に時間を使うことをおすすめします。

教習の合間には試験勉強がおすすめ

合宿免許の期間中は、仮免許学科、技能検定、卒業検定が実施され、各試験に合格すれば晴れて卒業できます。試験合格は必須ですので、できるだけ最短期間で卒業できるように早いうちから試験に備えておくと安心です!

各教習所には自習室やフリースペースなどが用意されています。教習の合間に出かける用事がない時には静かな環境で試験対策をするのがおすすめです。次の教習時間が何時から始まるかをチェックしてスマホなどのアラームをセットしておくと、集中して勉強できます。

教習が午前中だけの日は遠出も可能

午前中だけ教習がある日は、午後から自由時間ですので、観光スポットやショッピングなどの遠出もできます。プランによっては、温泉やレジャー施設などの無料利用券のプレゼント付きもあるので、普段の溜まった疲れを癒したり体を動かしてリフレッシュしたり、現地のグルメを食べに出かけたりできます。自由時間を活用して有意義に過ごしましょう。

ほかの教習生と交流もできる

合宿免許は、全国各地からさまざまな方が入校してきます。現地で知り合った人たちと交流する楽しみもあります!教習所の周辺にゲーム・カラオケなどのレジャー施設やカフェがあれば一緒に出かけたり、教習所の共有スペースでおしゃべりをしたりして過ごすのもよいでしょう。

同じ宿泊施設であれば、共同キッチンで一緒に料理もできます。無料のレンタサイクルを借りられるところもあるので、サイクリングで気分転換もできます。さまざまな過ごし方でほかの教習生と交流できるのは、合宿免許の醍醐味ともいえます。

入校日の流れをイメージして緊張を和らげよう!

合宿免許がスタートする入校日は意外とやることが多く、一つひとつをこなすだけでも忙しい1日になるでしょう。

緊張や不安を少しでも解消するために、事前に入校日に何をするのか、流れを知っておくことが大切です。入校日に空き時間があれば、観光やリフレッシュなどで気分転換するのもよいです。

入校日までに準備しておくことや当日の流れをイメージして、万全の体制で合宿免許に臨みましょう!

コーディネーターからの
ひとこと

入校日の1週間前までには必要な書類や持ち物を準備し、集合場所までの交通ルートをしっかりと把握しておきましょう。入校当時に必要なものを忘れた場合は、入校条件に満たしていないと判断されその場で一時帰宅となり、必要書類がそろってから再入校となるケースがほとんどです。安易に「なんとかなる」と思ってはいけません。また寝坊などで遅刻して集合時間に間に合わなかった場合も同様に入校できずに一時帰宅となります。たくさんの教習生が集まる場所なので、集団行動を意識していきましょう。

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