免許取り消し後の再取得方法とは? 合宿免許のメリットや注意点を解説

運転免許を取得した後に、免許取り消しの処分を受けることがあります。この場合、どう対応すればよいのか分からず、不安を感じる方も多いでしょう。

しかし、免許取り消し後も、必要な手続きを行えば再び運転免許を取得することが可能です。ただし、再取得には一定の条件があり、欠格期間を満了する必要があります。

そこで、本記事では、免許取り消し後の再取得方法や条件、合宿免許を利用するメリットや注意点について解説します。

免許取り消し処分とは?

免許取り消し処分とは、運転免許の効力を完全に失わせる、最も重い行政処分です。交通違反を繰り返したり、重大な事故を起こしたりすると免許が取り消され、車やバイクを運転することが一切できなくなります。

また、酒気帯び・飲酒運転、無免許運転、危険運転致死傷罪などの違反行為も、免許取り消しの対象となります。

免許取り消しの欠格期間を満了しても、すぐに運転できるわけではありません。免許を再取得するには、適性試験・学科試験・技能試験 などの条件をクリアしなければなりません。

免許取り消し後の再取得条件

免許取り消し後に再取得をするためには、いくつかの条件があります。

再取得条件は以下のとおりです。

再取得条件

  • 欠格期間を満了していること
  • 取消処分者講習を受講済みであること
  • 試験(適性試験・学科試験・技能試験)に合格すること

免許を再取得するには、欠格期間を満了し、取消処分者講習を受講する必要があります。

欠格期間

欠格期間とは、運転免許の再取得ができず、車を運転することも禁止されている期間のことです。違反内容や過去3年間の履歴に基づいて、『一般違反行為』と『特定違反行為』に区分されます。

▼欠格期間の設定に影響する行為

  欠格期間 違反例
一般違反行為 比較的軽微な違反で、最短1ヶ月~最長5年の欠格期間 信号無視、放置駐車違反 など
特定違反行為 悪質な違反行為で、最短3年~最長10年の欠格期間 危険運転致死傷、酒酔い運転、ひき逃げ、無免許運転、妨害運転 など

警視庁『行政処分基準点数』を基に作成

欠格期間が満了していない場合、免許の再取得手続きや合宿免許への入校はできません。
取消処分後に交付される運転免許取消処分書に欠格期間が記載されています。

出典:警視庁『行政処分基準点数

取消処分者講習

免許再取得のためには、取消処分者講習の受講が必須です。

2日間(合計13時間)で行われ、講習を受講すると取消処分者講習終了証が発行されます。1年間の有効期限内に試験に合格しなければなりません。

なお、飲酒運転が原因で免許を取り消された場合は、通常の一般講習に加え、飲酒講習を受講する必要があります。一般講習は2日間連続ですが、飲酒講習では第1日目の受講から30日後に第2日目が実施されます。

免許取り消し後の再取得方法

免許を再取得する方法には、合宿免許・通学免許で学びながら取得する方法と、運転免許試験場で一発試験に挑戦する方法の2つがあります。

ここからは、これらの方法について説明します。

合宿免許・通学免許で再取得を目指す

教習所に通う場合、卒業証明書を取得すれば運転免許試験場での技能試験が免除されるため、一発試験に比べて免許を取得しやすいのが特徴です。

また、技能教習を通じて安全な運転技術を習得できるだけでなく、学科試験対策も行えるため、一発試験よりも合格しやすいというメリットがあります。

ただし、一発試験に比べて教習費用がかかる点や通学免許の場合は卒業までのスケジュール調整が必要であること、合宿免許の場合はまとまった時間を確保しなければならない点がデメリットといえるでしょう。

運転免許試験場で一発試験を狙う

一発試験は、運転免許試験場で直接学科試験と技能試験を受ける方法です。当日の手続きが完了すればすぐに試験を受けられるため、スケジュールの自由度が高いのが特徴です。また、教習所に通う必要がないため、教習費用がかからない点もメリットです。

しかし、学科試験は独学で対策が必要であり、技能試験も「試験基準に沿った運転」が求められるため、自己流の運転では合格が難しい可能性があります。
十分な試験対策と運転練習ができない場合、失敗する確率は高まります。何度も試験に落ちると結果的に時間と費用がかかることがデメリットといえます。

合宿免許で再取得をするメリット

免許取り消し後の再取得方法には2つの選択肢がありますが、教習所に通う方がスムーズです。特に、できるだけ早く免許を再取得したい方には、合宿免許がおすすめです。

ここからは、合宿免許で再取得するおもなメリットを紹介します。

1.格安で申し込める

合宿免許プランには、教習費用だけでなく宿泊代や食事代も含まれているため、滞在期間中の費用を抑えられるメリットがあります。また、教習所と宿泊施設の距離が近く、徒歩やスクールバスで移動できるため、通学にかかる交通費も不要です。

また、合宿免許の料金は夏休みや春休みは高くなる傾向がありますが、オフシーズンを狙えば、通常よりも安いプランを申し込める場合があります。なかには、割引キャンペーンを実施している教習所もあり、事前に情報をチェックしておくとよりお得に申し込めるでしょう。

費用をできるだけ節約したい人は、オフシーズンを狙って予約するのがおすすめです。

2.通学免許よりも早く卒業できる

通学免許では、混雑状況によって希望どおりに技能教習の予約ができるとは限りません。特に、仕事と並行して通う場合は、予約が取れない日が続き、卒業までに時間がかかることも珍しくありません。また、技能教習の間隔が空くと、前回の内容を忘れてしまいスムーズに進められないケースもあります。

一方、合宿免許では効率的なカリキュラムが組まれており、最短2週間程度で卒業が可能です。あらかじめ決められたスケジュールに沿って技能教習や学科教習を計画的に進められます。技能教習の予約を取る手間がないため、メンタル面でも余裕を持って教習を受けられるのもメリットの一つです。

できるだけ早くスムーズに再取得したい人にとって、合宿免許は最適な選択肢といえるでしょう。

3.運転知識と技術を再確認できる

学科教習や技能教習での指導を通して、安全運転の意識を高めることが可能です。特に、技能教習ではこれまでの運転で身についてしまった悪いクセを修正し、基礎からしっかり運転技術を学び直すことができます。

たとえば、片手運転や一時停止の不徹底、スピードの出しすぎなどがあれば、指導員のアドバイスを受けることで改善できます。また、合宿免許では最新の道路交通法に基づいた教習を受けられるため、改正されたルールを理解できるのも大きなメリットです。

免許の再取得を機に、安全運転への意識を高め、より慎重で正確な運転を心がけましょう。

免許取り消し後の再取得の流れ

免許取り消し後の再取得の流れは、以下のとおりです。

  1. 欠格期間を満了する
  2. 取消処分者講習を受講する
  3. 合宿免許または通学免許で卒業する
  4. 運転免許試験場(運転免許センター)で受験する
  5. 試験に合格し、免許証を再交付してもらう

取消処分者講習は事前予約が必要です。当日は、『運転免許取消処分書』を忘れずに持参してください。

受講を終えると『取消処分者講習終了証』が交付されます。この証明書がないと運転免許試験を受験できません。合宿免許に入校する場合も基本的に提出が求められるため、大切に保管してください。

なお、講習費用は地域によって異なる場合があります。たとえば、東京都の場合、講習手数料と納付方法は以下のとおりです。

  • 講習手数料:30,550円、もしくは31,200円(※)
  • 納付方法:講習の第1日目に現金納付

※講習の1日目が令和7年3月24日以降の場合、講習手数料が31,200円に改正されます。

出典:警視庁『取消処分者講習

合宿免許での再取得をする際の注意点

免許取り消し後に合宿免許で再取得する場合、無条件で入校できるわけではありません。せっかく時間をかけて合宿免許を選んでも、最後の申込時に入校できないと分かるケースもあります。

ここからは注意点を説明しますので、しっかりと確認したうえで入校手続きを進めましょう。

1.免許取消者の入校可否は教習所ごとに異なる

入校可否は教習所ごとに違いがあり、すべての教習所が入校を許可しているわけではありません。そのため、免許再取得プランを提供している教習所を選ぶと手続きがスムーズです。

合宿免許は全国各地の教習所で実施されているため、入校可否を事前に確認し、受け入れ可能な教習所を選べば問題なく入校できます。

2.免許取消者の受け入れ条件が教習所ごとに異なる

免許取消者を受け入れている教習所でも各校のルールが異なるため、入校可能なタイミングに違いがあります。

 

▼入校タイミングの例

  • 欠格期間満了後に受付を開始する教習所
  • 欠格期間中に入校が可能な教習所
  • 取消処分者講習を受講した後でなければ入校できない教習所

また、仮免許が必要な地域もあり、仮免許を取得してからでないと受講できない場合もあります。予約前にルールや入校条件を確認しておきましょう。

3.入校年齢制限が教習所ごとに異なる

教習所ごとに入校年齢制限が異なるため、事前に確認する必要があります。たとえば、25歳以下や30歳以下など年齢層の低い教習生を募集している教習所が少なくありません。特に学生向けの学割特典やキャンペーンを実施している教習所では、一定の年齢以上は入校できない場合があります。

幅広い年齢層を受け入れている教習所もありますが、夏休み・春休みなどのオンシーズンには、学生を中心とした年齢層のみを受け付けているところも見られます。

教習所や入校時期によって参加できる年齢に違いがあるため、希望する教習所の入校可能年齢に当てはまるかチェックしておくことをおすすめします。

免許取り消しでも合宿免許ならスピーディーに再取得可能!

免許取り消し後に再取得するには、欠格期間の満了と取消処分者講習の受講が必要です。取消処分者講習終了証の有効期限は1年間のため、期限内に試験に合格するには、スケジュールが確保しやすい合宿免許がおすすめです。

合宿免許は、格安プランが多く、短期間で卒業できるため、効率的に免許を再取得できるのが特徴です。また、教習を通じて運転技術や交通ルールを再確認できるのもメリットの一つです。

ただし、教習所ごとに受け入れ条件や入校可能年齢が異なります。入校前に確認することが大切です。自分に合った教習所を選び、しっかりと準備を整えて再取得を目指しましょう!

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