日本に住んでいる外国人(外国籍の方)のなかには、生活や仕事のために運転免許取得を考えている方もいるでしょう。しかし、「英語でも教習を受けられるか」「外国人でも入校できるか」など、さまざまな不安があります。
今回の記事では、外国人が不安なく合宿免許に参加できるように、英語対応の合宿免許プランの有無や申し込み方法、注意点などについて解説します。
目次
英語対応の合宿免許プランはある?
一部の合宿免許プランにはなりますが、英語で教習が受けられるプランはあります。
合宿免許さぽっとが提携している教習所にも英語や中国語など、外国語に対応できる指導員が在籍しています。
▼英語含む外国語対応の教習所の例(※)
教習所 | 詳細 |
マツキドライビングスクールさくらんぼ校 | 英語が堪能な指導員が在籍 |
マツキドライビングスクール赤湯校 | 中国語が堪能な指導員が在籍 |
しかし、英語対応は技能教習のみで、学科教習は日本語のみという場合もあるため、事前にどこまでサポートしてもらえるか明確にしておくことが大切です。
※プランの内容やスタッフの在籍など状況が変わっている場合もあります。英語をはじめ外国語対応のプランの有無については、合宿免許さぽっとのお問い合わせフォームよりご相談ください。
外国人に合宿免許がおすすめな理由
合宿免許は通学免許と異なり、さまざまメリットがあります。そのなかからおもなメリットを5つ紹介します。
1.通学免許よりも費用が安い
合宿免許では、教習費用のほかにも宿泊代や食事代が含まれたセットプランが提供されます。一般的に通学免許よりもお得な料金プランが多く用意されています。
参加時期によってプラン料金は異なります。学生の長期休暇にあたる2~3月の春休みと7~8月の夏休みは割高に設定されていますが、4~6月、10~11月の閑散期は18~19万円台の格安プランが多くみられ、お得に利用できます。
しかし、繁忙期でもプランの組み合わせ次第で費用を抑えることも可能です。例えば、人気のシングルルームやツインルームの部屋タイプよりもトリプルルームや相部屋と食事なしや自炊プランの組み合わせを選ぶと、費用を安くできます。食事付きプランでも昼食のみのプランもあり、3食付きよりも割安です。車種の選択も費用に影響しており、MT車よりもAT車の方が安くなります。
2.通学免許よりも短期間で卒業できる
合宿免許の最短日数は、一般的に普通車AT車が約14日、MT車が約16日です。約 2週間で運転免許取得を目指すため、効率的に教習が受けられるようにスケジュールが組まれています。
通学免許のように技能教習のたびに予約をする必要がなく、自分で時間割を組み立てることもないため、手間もかかりません。
3.試験に不合格でも保証がある
合宿免許は卒業までの期間が短いため、いかに集中して教習を受けられるかが重要です。しかし、勉強に費やす時間や方法、環境によっては、検定での不合格や教習の補習により、延長しなければならない可能性もあります。
このような場合、合宿免許では保証制度があるため、無料で追加教習や技能試験を受けられることが多く、費用の面ではそれほど心配はありません。
ただし、年齢や宿泊施設などの状況によって保証内容に制限があるため、安心して延長できるように事前に保証内容のチェックが大切です。
4.外国語サポートの合宿免許プランもある
教習所によっては、外国人向けのサポート体制が整っており、学科教習では英語や中国語の教本を用意しているところもあります。そのほか、英語や中国語、ベトナム語などの言語に対応できるスタッフが常駐している教習所もあります。
対応言語は教習所によって異なりますので、ぜひお問い合わせフォームよりご相談ください。
5.温泉や観光も楽しめる
合宿免許は旅行も兼ねて参加できるのが大きなメリットの一つです。地域によって、観光地や温泉地、ご当地グルメが有名な場所や充実したアクティビティスポットなど、さまざまな特徴があります。宿泊施設も学生寮だけでなく、ホテルや旅館、ペンションなど豊富に用意されており、滞在先ごとに快適に過ごせる環境が整っています。
友達と参加すれば、自由時間を一緒に観光したり、グルメを楽しんだり、日本での特別な思い出も作れるでしょう。
外国人の合宿免許の申し込み方法
外国人が申し込みする流れは一般的な方法と同じですが、必要書類は特に外国人が留意すべき点も併せて解説します。
申し込みの流れ
合宿免許に申し込む際は以下の流れで、プラン選びから順番に手続きを進めていきます。
STEP1.プラン選び
予算や入校時期、エリアや参加人数、免許の種類を決めて、希望・条件に沿ってプランを探します。この時、ご自分の言語に対応した教習所があれば優先的に探すことをおすすめします。
STEP2.空き状況の確認と予約完了
電話または申し込みフォームから空き状況を問い合わせします。空きがあれば、窓口の案内に従って予約を済ませます。
STEP3.書類の送付
入校案内や手続きに必要な提出が住所またはメールアドレス宛に送られてきますので、必要事項を記入し指定期日までに返送します。
STEP4.支払完了
支払い方法の案内に沿って指定期日までに支払いを済ませます。
STEP5.申し込み完了
STEP4の手続きが済んだら申し込みは完了です。
必要書類
合宿免許に参加するために準備しなければならない必要なものは以下のとおりです。
▼必要書類
書類 | 詳細 |
在留カード | 合宿免許の参加期間中に在留期間が切れない |
国籍が記載された住民票 | 以下の内容が記載されている住民票が必要
国籍・地域、在留期間満了日、在留カード番号、在留資格 |
本人確認書類 | 健康保険の被保険者証またはパスポートの原本 |
入校から免許取得までの流れ
普通車AT車のスケジュールを例に免許取得までの流れを紹介します。なお、教習所や個人の進捗状況によって日数は異なりますので、目安として参考にしてください。
1.入校(1日目)
入校説明と適性検査を受けた後、学科教習と技能教習を受けます。
2.第一段階(2日目~7日目)
学科教習は2~5時限/日、技能教習は2時限/日受けます。7日目に終了検定を受験し合格すると、仮免許証が発行されます。
3.第二段階(8~13日目)
第二段階から路上教習が加わります。学科教習は2~5時限/日、技能教習は3時限/日受けます。11~12日目に応急処置を学びます。
4.卒業日(14日目)
卒業検定を受験し、合格すると卒業です。
5.卒業後
住民票に記載された住所管轄の運転免許試験場(運転免許センター)で適性検査と学科試験を受けます。
合格後、即日運転免許証が交付されます。
外国人が合宿免許に参加する際の注意点
外国人が合宿免許に参加するうえで注意すべき点を4つ解説します。
1.在留期間の期限切れに注意する
在留カードを提出する際には、在留期間の期限切れに注意してください。参加期間中に期限が切れると入校できませんので、期限間近の場合には入校前に必ず在留カードの更新手続きを行いましょう。
2.延泊を視野に入れておく
教習時だけでなく試験の際には、車の操作方法や各部位の名称、役割などの専門用語が用いられますので、内容が難しいと感じたり教習についていけなかったりして、思うように勉強や教習を進められない可能性もあります。そのため、延長する可能性があることも頭に入れておく必要があります。
試験に合格できなかったり補習が必要になったりした場合は、延長しなければなりませんが、保証条件に該当すれば追加料金がかかることはありませんので、安心です。合宿免許プランを申し込みする前には、保証条件と内容を確認しておきましょう。
3.本免学科試験での対応言語を確認する
合宿免許卒業後、運転免許証を取得するために実施される本免学科試験についてもやはり日本語で行われますが、英語をはじめ中国語などの外国語に対応している地域もあります。
例えば、東京で受験する場合は、英語・スペイン語・中国語・韓国語・ポルトガル語など20言語に対応しています。しかし、都道府県によって対応言語が異なる場合があります。
合宿免許は卒業できたものの、受験したい言語が対応しておらず、有効期限が過ぎてしまうことがないよう、どの言語で受験ができるのか事前に住民票に記載された住所管轄の運転免許センターへ問い合わせておくと安心です。
4.日本語の理解力が求められる
ほとんどの合宿免許では外国語での教習が行われません。一部の教習所では、中国語や英語を話せる教習指導員もいますが、必ず担当してもらえるとは限りません。また、英語や中国語などのテキストを購入できる場合もありますが、学科教習も技能教習もすべて日本語で行われるため、一定の学力と日常会話はもちろん、日本語の読み書きの能力が求められます。
自動車にまつわる単語も知っておく必要があるでしょう。「直進」「左折」「右折」「歩行者」「進路変更」「横断歩道」「信号」などは覚えておくことをおすすめします。
申し込み手続きの時点で、電話やインターネットでの受付なども日本語のみに対応しているところがほとんどです。
外国語に対応している合宿免許で免許を取得しよう!
外国人が合宿免許に入校し、教習を受けるにはある程度日本語の読み書きなど理解力が求められます。しかし、教習所によっては英語・中国語などの外国語で対応してもらえる場合もあります。外国語に堪能な指導員が在籍しているか、事前にチェックしてから入校すると安心です。
教習所に行くと指導員以外にも、全国各地から同じように教習に参加している人たちがいます。周りの人に頼って、一緒に教習を乗り越えることも合宿免許の醍醐味といえるでしょう。