
日本の運転免許を取得するには、一般的に教習所に通い、学科や技能の教習を受けたうえで試験に合格する必要があります。
しかし、ベトナム人など外国籍の方にとっては、言葉の壁から免許取得に難しさを感じる場面も少なくありません。特に教習所の学科教習では専門用語が多く、日本語での理解力も必要です。仮免許や本免許の試験でも読解力が欠かせないため、不安に思う方もいるでしょう。
最近では、ベトナム語に対応した教習所や合宿免許のプランが少しずつ増えてきており、母国語で学べる教材やサポートを受けられる環境も整いつつあります。
そこで本記事では、ベトナム語対応のプランや合宿免許に参加するメリット、申し込みに必要な情報を解説します。
目次
ベトナム語対応の教習所を紹介
ベトナム語に対応している教習所でも、学校ごとに対応内容やサポート体制に違いがあります。そのため、ベトナム語の教材の配布や対応スタッフの在籍状況、学科試験での対応言語など、自分の日本語レベルに合っているかを確認しておくことが大切です。
これらを事前に把握しておくことで、プランを選ぶ際にもミスマッチを防げます。
『合宿免許さぽっと』の提携校にもベトナム語に対応している教習所がいくつかあります。ここでは、そのなかから2校の合宿免許プランを紹介します。(2026年5月21日の情報です。)
1.くま高原ドライビングスクール

| 所在地 | 愛媛県上浮穴郡久万高原町上野尻甲685番地(いよ立花駅) |
| アクセス | 約3時間
羽田空港(飛行機)→ 松山空港(連絡バス)→ 松山市駅(送迎バス) |
| 合宿取扱免許 | 普通自動車免許AT / 普通自動車免許MT |
| 料金(AT車) | 203,500円(税込)~ |
おすすめポイント
豊かな自然に囲まれた地域にあり、アットホームな雰囲気のなかで落ち着いて学べる教習所です。学科教習はビデオ形式のオンライン学習を採用しており、日本語に不安のあるベトナム国籍の方でも、繰り返し視聴しながら無理なく学習を進められます。仮免許学科試験では、ベトナム語のほか英語や中国語、ポルトガル語にも対応しています。
▼割引特典
- 早割(5,000円割引)
- グループ割(3名以上5,000円/人割引)
グループ参加者向けに割引が用意されており、友達と一緒に参加すればプラン料金がさらにお得になります。互いに支え合いながら免許取得を目指せるため、参加期間中も心強いでしょう。
2.安芸自動車学校

| 所在地 | 高知県安芸市川北甲2100(安芸駅) |
| アクセス | 約3時間
羽田空港(飛行機)→ 高知龍馬空港(リムジンバス)→ 高知駅 → 安芸駅 |
| 合宿取扱免許 | 普通自動車免許AT / 普通自動車免許MT |
| 料金(AT車) | 203,500円(税込)~ |
おすすめポイント
広々とした教習コースが自慢の教習所で、ユーモアを交えながら優しく指導してくれる教官が多いと評判です。学科教習はオンラインシステムを導入しており、難しい交通ルールも繰り返し学べるため、日本語能力に自信がない方にも適しています。さらに、ベトナム語に翻訳された教本の無料貸出にも対応しており、言語面でのサポート体制も整っています。
▼割引特典
- 早割(5,000円割引)
- グループ割(3名以上5,000円/人割引)
宿泊施設は教習所の敷地内に新築された綺麗な宿舎を利用でき、移動の負担もありません。また、隣接する天然温泉の入浴チケットがプレゼントされるため、勉強や教習の疲れをリフレッシュしながら合宿生活を送れます。
日本の合宿免許とは

「そもそも合宿免許とは何?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
合宿免許とは、教習所が用意した宿泊施設に滞在しながら、短期間で運転免許の取得を目指すスタイルです。おもに普通車免許のプランが中心で、日本各地の教習所から自分が行きたい場所を選べます。普段の生活圏を離れ、一定期間その土地で過ごしながら教習に取り組む点が、通学免許との大きな違いです。
教習はあらかじめ決められたスケジュールに沿って進み、技能教習と学科教習を並行して受けます。宿舎と教習所の移動時間が少なく、食事付きプランを選べば自分で食事の準備をする必要もありません。空き時間には教本の読み直しやオンライン教材の視聴に取り組めるため、勉強に集中できます。
さらに、ほかの教習生と交流できる点も特徴の一つです。合宿生活と教習が一体となった環境のなかで、限られた期間でも無理なく運転免許の取得を目指せます。
合宿免許を受けるメリット

合宿免許にはさまざまな魅力があります。特に、短期間で効率よく免許取得を目指せる点や費用を抑えられる点は大きな特徴です。合宿免許を検討している方は、まずはどのようなメリットがあるのか確認しておきましょう。
1.短期間で卒業を目指せる
合宿免許では、入校から卒業までの流れが事前に決められており、無理のないペースでカリキュラムが組まれています。
例えば、普通自動車免許(AT)の場合は、約2週間の最短期間で卒業を目指すのが一般的です。毎日、技能教習と学科教習を組み合わせて受講するため、教習の間隔が空きにくく、前回学んだ内容を忘れにくいメリットがあります。
また、同じ時期に入校した教習生と一緒に教習を進めていく環境により、学習に取り組みやすいのも特徴です。分からないところがあっても周りの人達と助け合えるため、一人ではなかなか勉強がはかどらない方やまとまった期間を利用して集中したい方にとって、効率よく進められます。
2.費用を抑えられる
合宿免許のプラン料金は、教習費用に加えて宿泊費や食事代が含まれたパック形式です。そのため、申し込みの段階でトータルの費用を把握しやすく、安心して計画を立てやすい特徴もあります。
通学免許の場合は、通う期間や追加教習の回数によって費用が変わることもありますが、合宿免許のカリキュラムは基本的に固定です。また、延長時の追加費用をカバーする保証制度付きのプランもあるため、大幅に予算が超過する心配も抑えられます。
さらに、時期によっては割引プランやキャンペーンが用意されていることもあり、タイミングを見て申し込めば費用面の負担を軽減できます。
ベトナム国籍の方が教習所(合宿免許)に申し込む前の確認ポイント
に申し込む前の確認ポイント.jpg)
合宿免許への申し込み前には、いくつか確認しておきたい点があります。特に外国語サポートや試験環境は、教習内容の理解や進み方に大きく影響するため、事前にしっかりと把握しておきましょう。
1.入学条件に日本語能力レベルが設けられているか
教習所では、基本的に日本語で教習や指導が行われます。そのため、日本語で日常会話ができるレベルの言語能力が求められることが多く、教習中は指導員とのやり取りや学科の説明を理解できるかが重要です。
教習所によっては、入校時に簡単な会話チェックや筆記テストを行い、日本語の理解度を確認する場合もあります。事前に必要な日本語レベルが提示されていることもあるため、自分の日本語レベルで問題なく受講できるかどうかを確認しておきましょう。
具体的には、「日本語能力試験(JLPT)」のN3レベル相当が一つの目安とされています。N3はおもに以下のようなレベルが求められます。
▼N3レベルの目安
| 項目 | 目安 |
| 読む力(読解) | ● 日常的な文章の内容を理解できる
● 新聞の見出しから概要を把握できる ● 言い換えがあれば少し難しい文章も理解できる |
| 聞く力(聴解) | ● 日常会話を自然に近いスピードで理解できる
● 会話の流れや内容を把握できる ● 人物同士の関係性もある程度理解できる |
参考:公益財団法人日本国際教育支援協会『N1〜N5:認定の目安 | 日本語能力試験とは | 日本語能力試験 JLPT』
2.ベトナム語教本があるか
学科教習では、交通ルールや標識など初めて学ぶ内容が多く含まれます。日本語だけでは理解が難しい場合でも、ベトナム語に翻訳された教本があれば、内容を確認しながら理解を深められます。
特に、専門用語や細かなルールを学ぶときは、母国語で補足できる教材があると理解しやすくなります。自習の際にも役立つため、教材の有無や対応範囲は事前に確認しておくと安心です。
3.オンデマンド教習や字幕に対応しているか

最近では、スマートフォンやパソコンを使って学科教習の動画を視聴できるオンデマンド教習を実施している教習所も増えています。空き時間を活用して自分のペースで学習できるため、効率よく進められる特徴があります。
さらに、ベトナム語字幕に対応している教材であれば、内容の理解がよりスムーズです。動画で何度も見直して復習もできるため、教習の内容が定着しやすく、勉強もはかどります。
4.学科試験にも対応しているか
路上コースで技能教習を受けるための仮免許を取得するためには、学科試験に合格する必要があります。試験は日本語で行われることが多いですが、教習所によってはベトナム語で受験できる場合もあります。
また、卒業後に受ける本免許試験についても、多言語に対応した地域も増えてきています。勉強の進め方や試験の準備をスムーズにするためにも、受験予定の場所でどの言語に対応しているかをあらかじめ確認しておきましょう。
ベトナム国籍の方が入校するために必要な書類

ベトナム国籍の方が教習所へ入校する際には、いくつかの書類を事前に準備しておく必要があります。書類に不備があると手続きに時間がかかることもあるため、余裕をもって用意しておくと安心です。
▼入校時に必要な書類一覧(2026年5月時点の情報)
| 書類名 | 詳細と注意点 |
| 在留カード(または特別永住者証明書) | 合宿免許の参加期間中に期限が切れないこと。期限が近い場合は必ず事前に更新手続きを行うこと |
| 住民票(原本) | 以下の条件を満たしていること。 1.国籍(ベトナム)が記載されている2.「国籍・地域」「在留区分」「在留資格」「在留期間」「在留カード番号」「在留期間満了日」が記載されている 3.マイナンバー(個人番号)の記載がない 4.3ヶ月以内に発行されたもの |
| 本人確認書類 | パスポートや官公庁が発行した身分証明書 |
| 日本の運転免許証 | すでに日本の免許を持っている場合のみ(原付免許など) 免許証の住所と住民票の住所が異なる場合は、入校前に住所を変更しておくこと |
これらの書類は、1つでも欠けると入校できない(教習を開始できない)可能性があるため、自宅を出発する前に必ずすべてそろっているか確認しましょう。
場合によっては以下の持ち物も必要となります。
- 印鑑(はんこ)
教習の手続きに使用します。朱肉を使って押印するタイプでゴム印は利用できません。 - 運転免許試験成績証明書
仮免許学科試験に合格していることが入校条件となっている場合、事前に住民票がある地域の免許センターでベトナム語による仮免許学科試験を受験します。合格すると「運転免許試験成績証明書」が交付されます。 - 眼鏡・コンタクトレンズ
入校時の視力検査で基準に満たないと入校できないため、普段使用している方は必ず持参が必要です。
ベトナム語対応の教習所で安心して免許を取得しよう
言語の違いや専門用語に不安を感じる方は、ベトナム語に対応した教習所を選ぶと安心です。ベトナム語の教本や通訳サポート、オンデマンド教習や字幕付き教材などを活用できるため、教習内容も理解しやすく効率よく勉強を進められます。
ただし、教習所ごとにサポート体制や試験の対応言語は異なります。ベトナム語の教材の有無やスタッフの在籍状況、学科試験で利用できる言語などは、申し込み前にチェックし、自分に合った環境を選ぶことが大切です。このようなポイントをしっかりと押さえて、日本の運転免許取得を目指しましょう。