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公開日:2016年6月27日 / 最終更新日:2016年12月26日 / 1808view

初めての中古車選び。失敗しないための指南書!

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たとえばクルマの購入予算が100万円の場合、新車だけなら選択肢は限られてしまう。それが中古車も視野に入れると選択肢がぐぐーん! と広がって、新車では手が届かない、あんなのやこんなのも乗れちゃうかも!? となれば、中古車も検討してみる価値は大いにあるというものです。中古車はちょっと不安という方も、まずは選び方のコツをおさえることから始めてみましょう。そこで今回は、大手中古車販売会社での査定買取や中古車販売の豊富な経験を持つ自動車ライター、中込健太郎さんに、中古車の賢い選び方を指南していただきました。

01:価格表示にご注意を。大事なのは乗り出しでいくらになるかです!

みなさんはクルマを買う時に何を一番気にしますか? デザイン、傷の状態? ピンとくるかどうか? いろいろあると思いますが、絶対にハズせないのは「値段」! これ、大事ですね。なけなしの虎の子で買う場合も多いでしょうし、中古車選びで最も大事なスペックは価格といっても過言ではありません。クルマ屋さんに行くと展示車にプライスボードが掲げられていますが、注意しなければならないのが、その値段だけで比較してはいけないということ。公道を走らせるにはまず登録をしなければなりません。車検や、安全な走行のために点検整備も必要となります。プライスボードの価格の他に、こうした費用がかかってくるのです。では結局いくらになるの? というと、お店によって違うので一概にいえません。最終的にいくらかかるのか見積書を出してもらって、わからない点は一つずつ聞いて確認することです。中古車を買う際は「最終的な価格はいくら?」をしっかり確かめましょう。

02:保証内容をくまなくチェックすべし!

中古車の場合、前提として、クルマがすぐに走行できる状態で並んでいることは稀であると覚えておいてください。いつ売れるかわからないクルマに、当てもなく多額の整備代を投じることは、なかなかないのです。とくに消耗品などは、納車直前に交換することが多いです。そもそもクルマは機械ですから、使い方や経年によって傷んだり壊れたりもするし、中古車となれば一台一台コンディションも異なります。だからこそ、これから買おうとしているクルマは今どのようなコンディションで、どこにどのような整備、部品交換が必要なのか? さらに、納車後の保証はどうなっているのか、どの部分に対してどのくらいの期間、あるいは走行距離で保証してもらえるのか?保証対象の範囲と期間を、事前によく確認しておくことが大切です。

 03:事故車とは? どう考える?

中古車の販売情報を見ていると、同程度の年式距離でも、価格に開きがある場合があります。そうした価格差の理由の一つに修復歴の有無があります。ボディが著しく劣化したり、事故に遭ったりして骨格にまで及ぶ大規模な修理を経ているクルマを「事故車」や「修復歴車」と言います。修復歴の有無は、ほとんどの場合、自動車販売店に行くと展示車両に掲げられているプライスボードに記載されていますし、インターネットで検索した際も必ず表記されています。プライスボードが掲げられていないクルマなどの場合は是非、お店の人に質問してみましょう。きちんと回答してくれるはずです。ちなみに、たとえば駐車の時に後ろのバンパーを凹ませてしまった、ボディを擦ってしまった際に、外板のみの軽微な板金、塗装をした程度のクルマは「事故車」とはいいません。そのくらいの板金をしているクルマは世の中にたくさんあり、言い換えれば中古車の場合、多かれ少なかれ板金をしていると言ってよいでしょう。
今は修復技術も向上し、昔よりも高い精度で直すことができますが、事故・修復の履歴があるクルマと、無いクルマではやはり、修復歴車の価格の方が安くなります。しっかりと説明を聞いて納得できるのであれば、こういったクルマを選ぶのも手だとは思います。ちなみに、修理技術にも差があり、その差はクルマのコンディションに影響します。もし少しでも不安があれば、修復歴車は避けた方が無難だと思います。

 04:走行距離とで見る中古車選び

中古車を選ぶとき、注目する大きなポイントのひとつが距離ではないでしょうか。少しでも距離の短い方が、中古車としてはリスクが少ないと考えるのが普通です。ただ、誰しも思うことは同じで、距離が短いものから優先的に消費者は選ぶ傾向があるので、当然、市場の価格は距離が短いほど高くなる傾向があります。中古車は人気があるほど価格が高くなるという典型的な例ですね。しかしながら、中古車はどれも中古の機械であることに変わりはありません。距離の短い方が故障は少ないとも言い切れないので、注意が必要です。むしろ距離が長くても、定期的に整備点検された明確な記録がある場合は、距離が短いクルマより安心な場合もあります。距離が極端に少ないクルマは、あまり動かされておらず、したがってエンジンオイルが回らず腐食が進むなど、パーツの劣化が激しいクルマもあるので、それはそれで注意が必要なのです。そして、いずれのクルマを選んでも、購入後は機械を扱う意識を持って、定期的なオイル交換、バッテリーやタイヤのチェックなど日頃からメンテナンスをきちんと行うことが重要です。

05:お得な頃合いも見定めよう

中古車に買い時はあるのか? こんな質問もよく受けます。しかし「欲しいと思った時」に勝る買い時はないと思います。古くなればなるほど価格は安くなりますが、古くなる分、故障しやすくなります。また「安くなったら買おう」と思っているうちに、クルマの商品としての寿命が尽きて、どんどん廃車になっていってしまうことも……。「永すぎた春」はクルマ選びにおいても良いことではないのです。そんな中で強いて挙げるとすれば、モデルチェンジした直後から1年くらいは買い時かもしれません。そのタイミングで、モデルチェンジ前のモデルを買うのです。代替えが進み、前のモデルを下取りに出す人が増えるため、選択肢が豊富になります。こうして世の中に流通量が増えれば価格も下がります。またモデルチェンジ直後であれば、中古車で買ったとしても、街中にはまだまだ同じタイプのクルマを多く見かけることでしょう。現役感があり、古さを感じさせない点もポイントの一つかもしれません。

中込健太郎/自動車ライター
大手自動車買取販売会社で、クルマの買取・販売など、中古車流通の現場実務を経験。現在雑誌やインターネットの自動車媒体で幅広く執筆するほか、自動車関連のイベントMCやラジオ番組の制作などにも携わる。限られた人の自動車趣味ではなく「多くの人に選ぶ楽しみ、出かける楽しみを知ってほしい!」をモットーに活動の場を広げている。温泉ソムリエでもあり、旅先でふらっと温泉に立ち寄るのが好き。そして実はクルマに限らず乗り物全般が好きで小型船舶免許も有する。鉄道は、クルマで出かけた先のローカル線の駅を見つけるととりあえず寄って見る「寄り鉄」を実践。そんな旅先での食べ歩きも含め、趣味の幅は広い。

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