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公開日:2016年5月13日 / 最終更新日:2016年12月26日 / 3389view

ドライブでも油断大敵! エコノミークラス症候群を防ぐ方法

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車の運転

エコノミークラス症候群は、狭い空間で長時間同じ体勢を続けることで足の血流が悪くなり、血の塊、「血栓」ができるというもの。血栓の一部が血流にのって肺の動脈に到達すると、最悪の場合は血管がつまって死亡するケースも……。狭い空間で同じ体勢を続ける環境といえば、まさに車内にも当てはまります。車中泊はもちろん、長距離ドライブや渋滞などドライブ中にもエコノミークラス症候群になる可能性は十分にあり、とくに眠ってしまうこともある助手席や後部席の方は要注意。そこで今回は、パーソナルトレーナー、ロルファーとして活躍する大久保圭祐先生に、ドライブ時に実践したいエコノミークラス症候群の予防策を教えていただきます。

同じ体勢でいないこと。足の筋肉を動かそう!

「エコノミークラス症候群は、足の血流が悪くなることで引き起こされます。血流が悪くなるのは、長時間にわたり同じ体勢でいる、つまり足の筋肉を動かさないでいることが原因です。筋肉には伸びたり縮んだりする“ポンプ作用”により、血液を全身に運ぶ役割があります。長時間筋肉を動かさないでいる状態ではポンプ作用も機能しないので、血流が悪くなってしまうのです。エコノミークラス症候群の予防としては、意識的に足を動かして筋肉に刺激を与えてあげることがポイントです。足を軽く叩く、もみほぐす、さするなどの方法でも、血の巡りを良くすることができます。特に血流が滞りやすいのはふくらはぎまわり。下に溜まった血液を心臓に戻してあげるイメージで、下から上へ持ち上げるようにさするといいでしょう」

車内でできる予防の運動

「ドライブ中に簡単に助手席や後部席でできる運動を紹介します。

1 右足首を右回りに5回、左回りに5回まわす。左足首も同様にする。

2 両足のつま先を床につけた状態で、両足の踵を5回あげる。

3 両足の踵を床につけた状態で、両足のつま先を5回あげる。

4 両足のつま先を床につけて踵をあげる。次に、床に踵をつけてつま先をあげる。これを10回繰り返して終了。

1からを4を1セットにして行うのがおすすめです。早く行うのではなく、足を大きくしっかり動かすようにしましょう。サービスエリアやパーキングエリアなどにクルマを停めての休憩中であれば、4の後で足をダッシュボードに載せてあげると、ふくらはぎやもも裏の筋肉が伸びて血管が拡がり、さらに血流が促進されるのでお試しください」

ドライブ休憩では外に出てプチウォーキング!

「ドライブでは安全運転のために1時間半に1回のドライブ休憩をとることを推奨されているので、ドライブ休憩ではクルマの外に出て積極的に体を動かし、血流を良くするように心がけると良いと思います。歩くときは足の付け根から動かし、できるだけ大股で歩くことがコツ。また階段では一段ぬかし、二段ぬかしでのぼると、足首からふくらはぎ、太もも、足の付け根まで足全体を使うことができるので、筋肉の動きも大きくなって血管が拡がり、足&脚全体の血の巡りが一気に良くなります。ぜひ小休止ではリフレッシュも兼ねて試してみてくださいね」

運動以外にも、水分補給や服装にも気を配って

「ドライブの時は水分をとるのを控えてしまう方もいるかと思いますが、それもエコノミークラス症候群の要因となります。体内の水分が不足すると血液の粘度が高くなり、固まりやすくなってしまうからです。血流を良くするには、運動だけではなく水分補給も不可欠。ドライブ中もこまめに水を飲むように心がけましょう。服装も、体を締めつけるものや重みのあるものは体が緊張して血流が悪くなります。ロングドライブの際は体に負担のないゆったりしたもの、軽いものを選ぶといいですね」

まとめ

先生に伺った予防策はどれも簡単にでき、すぐにでも取り入れたいものばかり。長距離の移動で、つい何時間も休憩をとらずに運転し続けてしまった―――そんな経験がある方も少なくないと思いますが、エコノミークラス症候群はドライブでも発症する可能性があり、一般のドライバーや助手席、後部席の方も予備軍であることを、改めて認識しておきたいもの。エコノミークラス症候群は足を動かす、水分をとるといった、ごくごくシンプルな方法で予防することができます。ぜひ、今回ご紹介した予防法を実践して、安心安全、健康なカーライフを過ごしてくださいね。

大久保圭祐

お話を伺った方/大久保圭祐さん
パーソナルトレーナー・ロルファー。中央大学卒業。同大学キックボクシング部に在籍し、主将として活躍。在学中、プロライセンスを取得し本場タイのムエタイジムに留学。卒業後は様々なフィットネスクラブの専属パーソナルトレーナーを経験し、フリーランスとして独立。過去の運動や減量経験、モデルとしての活動、数々のマラソン大会の出場経験などを活かし、ボディメークの指導者として開眼。更なる身体への探求心からボディワークの“Rolfing ™”に興味を持ち、渡米してRolf Institute®を卒業する。トレーニングやエクササイズ、ランニング等の運動処方、ストレッチングや筋膜リリース等の手技を使って、クライアントの要望に応える。各種メディアにてボディメークの監修、セミナー講師、コラムの執筆など幅広く活躍中。著書に筋膜メソッド+パーソナル技法で女性の身体を美しく整えるケイスケ式メソッドを綴った「筋膜ボディセラピー(三栄書房)」があり、好評発売中。

大久保圭祐先生のWEBサイト

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勝部 美和子

カーライフマガジン「アンテーヌ」をはじめとする自動車雑誌、子育てママのための情報誌・サイトの編集等を経て、現在はママのライフスタイル、女性のためのカーライフをテーマとした企画・執筆等を行う。