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公開日:2015年6月25日 / 最終更新日:2016年5月30日 / 8616view

6月25日無事故の日に考えた【交通事故を起こしやすいドライバーってどんな人?】

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ムジコの日

6月25日は、無事故の日。昭和35年6月25日に、現在の指定自動車教習所制度※が導入されたことに由来しています。ドライバーのみなさんは、交通事故を起こさないように気をつけていると思いますが、免許取得から無事故・無違反でいるドライバーは、全体の約30%と推測されています(自動車安全運転センター調べ)。なかなか厳しい結果ですよね。

そこで気になったのが「交通事故を起こしやすい人」には特徴があるのでは?ということ。もしかしたら自分がその特徴に当てはまっているかもしれないし、改めて知ることで事故防止に役立つ要素があるかもしれないと思いさっそく、交通事故総合分析センター(以後 ITARDA)の西田研究員にお話を伺いに行ってきました。

西田さんによると「交通事故の大半はヒューマンエラーによるもので、交通事故とドライバーの資質・能力の関係については、さまざまな研究がなされています。ただ、ドライバーといっても年齢や性別、職業、運転頻度、地域特性など多種多様なうえに、ほとんどの交通事故が、複数の要因・原因があわさって発生しているため、一概に『こういう人が事故を起こしやすい』と特定するのは難しいのが現状です」とのこと。

そうした背景を踏まえたうえで、過去の統計データなどから、ある程度、交通事故を起こしやすい人の特徴&傾向として言えることを10項目にあげてみました。

 

01.運転経験が少ない人・運転頻度の高い人

一定期間に事故を起こす確率が高いのは、免許を取得したばかりの20歳代の若い人たちや運転をする機会が多い人です。また、雨・雪・夜間など、ふだんとは違うシチュエーションや危険な状況で運転をする人も事故に遭う確率が高まります。

 

02.反省しない人

交通違反の多い人や危険な行為を繰り返す人も、一定期間に事故を起こす確率が高くなります。過去3年間の交通違反回数別に、その後3年間における人身事故発生率を比較したデータによれば、違反回数が多い人ほど事故発生率が高くなり、違反5回以上のドライバーは、違反ゼロの運転者の約5倍!もの事故発生確率となっています。軽い違反と考えて改めない人は、重大な事故を引き起こす可能性が高いといえます。

 

03.うぬぼれ心の強い人

「自分は大丈夫」と根拠のない自信がある人や「見つからなければルール違反しても大丈夫」とやり過ごしている人なども当てはまります。

 

04.気持ちを引きずる人

鉄道事故でも、大きな事故の前には、伏線となる小さな事故が発生していることが多いそうです。たとえば、車を壁などに軽く接触させてしまい「やっちゃった……」と気持ちが萎縮。運転への集中力が低下して認知ミス、判断ミスを犯し、より重大な交通事故を引き起こしてしまいます。また、イライラしたまま運転している人もミスを犯しやすくなります。くよくよ、イライラした状態を引きずらないようにし、気持ちの切り替えを上手に行いたいものです。

 

05.自己管理ができない人

疲れているのに運転をして、居眠り運転につながるパターンなどが当てはまります。自分の心身の状態を見極めて、疲れている時は運転しない、運転する必要があればしっかり休憩する、人に運転を変わってもらうなどの適切な判断と対応が必要です。また、日頃から、疲れをためない生活を心がけるなど、安全運転には健全な生活習慣が欠かせません。

 

06.空気がよめない人

交差点などクルマが多く走行している場所を運転する際、まわりのドライバーが何をしようとしているのか、どうしたいのかを読み取って、適切な対応ができる人(=空気がよめる人)は、事故を起こしにくいといえます。逆に適切な対応ができない(=空気がよめない人)は、他車とぶつかる確率がぐんっと高まります。また、ゆずってもらったら挨拶をするなど、コミュニケーションが上手な人は、気持ちにゆとりがあり、まわりの状況が見えている点において、事故を起こしにくいといえます。まわりのドライバーに、目くばり、心くばりを大切にしましょう。

 

07.見通しが甘い人

「人(車)は飛び出してこないだろう、いけるだろう」といった甘い判断は、交通事故につながる確率が高まります。自分の予測範囲を超えて意表をつく運転をするドライバーや歩行者、自転車オーナーもいるでしょう。「優良なトラック運転手は、常に最悪の事態を想定して運転しているそうです。そうすれば危険予知が早まり、急な事象にも対応することが可能になります」とは西田さん。常に想像力を働かせることも事故防止につながるポイントですね。

 

08.見栄をはる人

自分の強さを誇示しようと、必要以上のスピードを出したり、過剰な運転テクニックを披露する人などが当てはまります。もし、それが女性へのアピールならば大きな勘違い(女性は怖がり、不信感を募らせるだけ)です。

 

09.攻撃的な対応をする人

たとえば、渋滞時などで他車が自分の前に車線変更してきた際に「なにをっ!」とばかりに、車間をつめて締め出そうとする人。ドライバーには勝ち負けではなく、道路全体がスムーズに安全に流れることを最優先する……そんな他車を愛する心が求められます。

 

10.ルールを守れない人

そのものズバリ、交通規則を守らない人です。「急いでいるし、いっちゃえー!」と交差点で黄色や赤信号でもいってしまう人、一時停止線を「こんな手前で停まる必要はない」と勝手に判断して横断歩道キリギリの位置まで停まらない人、渋滞中に携帯を操作しながら運転してしまう人などなど。当然のことながら事故が起こる確率は大きく上がります。交通規則は、交通安全を守るために定められた、必要最低限のものです。ドライバーが全員、交通規則をきちんと守れば、交通事故は少なくなくなります。

「交通事故を起こさない一番の秘訣は、人に優しい運転をすることだと思います」と西田研究員。事故を起こさない運転を心がければ、人間力アップにもつながりそうです。改めて、自分の運転を振り返りたいものです。

 

※指定自動車教習所制度の導入により、指導員、コースや教室などの施設、教習の内容等の設置基準が設けられ、これらの基準を見たし、公安委員会の指定を受けた指定自動車教習所が、自動車運転教育の中核を担うようになりました。

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勝部 美和子

カーライフマガジン「アンテーヌ」をはじめとする自動車雑誌、子育てママのための情報誌・サイトの編集等を経て、現在はママのライフスタイル、女性のためのカーライフをテーマとした企画・執筆等を行う。