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公開日:2015年6月13日 / 最終更新日:2016年5月30日 / 2381view

赤ちゃんを安全に守るために 家族の幸せのために。 絶対に知っておきたいチャイルドシートの基礎知識

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チャイルドシートの装着率は年々上昇してきてはいますが、警察庁と一般社団法人日本自動車連盟(JAF)が平成26年4月20~4月30日に合同で実施したチャイルドシート使用状況の全国調査結果では、全国平均の使用率は61.9%。まだまだ徹底されていないのが現状です。急な車の動きに対して、車内で大人のように足を踏ん張ったり手で支えることが出来ない小さな子供たちは、シートから転げ落ちたりケガをすることがあります。ついそこまでだから……と赤ちゃんを抱っこして乗り込むことも大変危険。カラダの小さい子供にとってチャイルドシートは命綱。安全にドライブを楽しむためにも今一度、チャイルドシートの使い方に対して、家族みんなで話し合ってみましょう。

 

01.安全基準は満たしていますか?チャイルドシートアセスメント

チャイルドシートは、国土交通省が安全基準を設けています。この基準に適合していない製品は使用することが出来ません。チャイルドシートを選ぶ際に参考資料としてチェックしていただきたいのが、国土交通省と自動車事故対策機構で公表している「チャイルドシートアセスメント」。これは市販のチャイルドシートについて全面衝突試験と使用性評価試験を行い、その結果をチャイルドシートの製品別に安全性能比較評価を一覧にしているものです。前面衝突試験の評価は「優」、「良」、「普」、「推奨せず」という4段階の評価で表されていて、使用性評価試験では、取扱説明書等、装着性、取付性、本体機構、本体表示の5つの項目を5点満点で評価したグラフを表示しています。最新試験の結果は国土交通省のホームページからもダウンロードすることが可能です。チェックしてみましょう!

 

02.チャイルドシートを持っていても・・・正しく装着しているのはおよそ4割

警察庁と一般社団法人日本自動車連盟(JAF)が平成26年4月20~4月30日に合同で実施したチャイルドシート使用状況の全国調査結果で、チャイルドシートの装着率は61.9%と冒頭で書きましたが、その中で正しく装着出来ている割合は4割という厳しい状況でした。固定金具を誤って使用していたり、固定が甘かったり、ときに面倒だからと装着せずシートに置いたままで使用している方も…。チャイルドシートを持っていても正しく使っていなければ命綱としての役目は発揮しません。自分の車に正しく取り付けされているのか。今一度確認してみましょう

 

03.子供の成長にあわせて賢くチャイルドシート選び。シートベルトの利用は、身長135140cmが目安

チャイルドシートは基本的に乳幼児用のシート(使用目安は0歳~1歳)、幼児用のシート(使用目安は1歳~4歳)、学童用のシート(使用目安は4歳~10歳)と3種類。子供の体格にあわせて使い分けが必要です。子供の成長にあわせて3つ買い替えしていく方もいれば、乳児&幼児兼用シートまたは幼児&学童兼用シートなどを使って2回の買い替えをする方もいます。それぞれメリット、デメリットがあって、例えば兼用のシートは長期間使用するので比較的製品が大型になる場合が多く、車内が狭くなるというデメリットがあります。その反面、長く使えるので子供がシートに愛着を持ちやすいというメリットも。兄弟姉妹で使うなど家族構成やライフスタイルにあわせて選びましょう。また6~9歳になると、段々とチャイルドシートの装着率は下がっていきます。大人のシートベルトが使えるのは、身長が135cm以上、車によっては140cmを超えてからなので車種ごとに確認をしましょう。

 

04.チャイルドシートのベストな取り付け位置は?

チャイルドシートの取り付け方法は製品によって異なります。取扱い説明書をしっかりと読んで正しく装着することが基本。そして次に大事なのは取り付ける位置。ベストな位置は、後部座席の両側、運転席の後ろ、助手席の後ろです。絶対にNGな取り付けは、エアバック搭載車両の助手席に後ろ向きで使用することです。衝突でエアバッグが展開したときに、チャイルドシートの背もたれが跳ね上がりチャイルドシートごと座席に激突する可能性があります。またチャイルドシートを取り付ける車両とシートの相性は事前に調べておくことも大事なポイント。メーカーごとに取り付けが出来るか「適合表」を用意しているので確認しておきましょう。

 

 

05.チャイルドシート取り付け講習会に参加しよう!

JAFの各支部が開催しているチャイルドシート取り付け状態チェックや、チャイルドシートメーカーが各自で行っているイベントなど積極的に参加することをオススメします。一度、きちんとプロの方に使用状況を見てもらうことも大事な確認です。またチャイルドシートの正しい装着促進を図ることを目的とした「チャイルドシート指導者養成研修会」も開催されています。チャイルドシートの基礎知識から取り付け実習まで充実したカリキュラムが組まれているのでこちらもオススメです。

2012年7月以降発売の車には必ず取り付けされているのがチャイルドシートを固定する金具、ISOFIX(アイソフィックス)アンカー。ISOFIX対応のチャイルドシートがあれば、差して押し込むという感じで簡単にチャイルドシートの固定が出来るようになりました。

心地よくドライブを楽しむためにもこういった安全装備の発展はとても嬉しい限りですが、2015年の現在は、ISOFIXを対応していない製品や車が混ざりあう時期。シートベルトで固定するタイプのチャイルドシートを使っている方や車側でISOFIXが対応していない車種もあるでしょう。だからこそ、車を運転する大人たちが学ぶ必要があります。

ついそこまでだから…と面倒臭がらず、自分は大丈夫という過信は捨てて、幸せな移動時間をシェアするためにも、子供の成長に応じて、車と相思相愛のチャイルドシートを選び、正しい位置に正しくきちんと取り付ける。これは車を運転する大人の責任です。全力で安全なドライブを楽しみましょう。

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鈴木 珠美

ヨガ講師/カーライフアドバイザー/モータースポーツ記者。株式会社三栄書房にて、オートスポーツ誌、オプション誌の編集部員を経て独立。独立後は女性誌、ブライダル誌にて「女性のライフスタイル」企画に携わり、編集執筆と同時に車の専門誌の編集記者として活動。2006年~女性のためのカーライフマガジンの編集長を経て、車の楽しみ方、付き合い方レシピ等「車生活」をあらゆる角度からプロデュースするオフィスタマ株式会社を設立。個人では、カーライフアドバイザーやドライブデート評論家として執筆、ラジオ、セミナーに出演。車内の香り選び、お掃除術、成功するドライブデートプラン、運気をアップする車内の整理整頓術などドライバー視点で興味のあるテーマを取り上げて発信している。またヨガ講師としても活躍。事故ゼロを目指して、ドライブの疲れを癒すヨガ、集中力を高めるヨガなど監修執筆も行っている。