こんにちは、通学教習所さぽっとのわかばです!
明るいところから急に暗いところに入ったら、しばらく何も見えなかったことはありませんか?
逆に暗いところから急に明るくなると、眩しくて何も見えなかったことはありませんか?
運転の能力は、運転のテクニックだけではありません。このような生理的な能力を理解することも、運転には必要です。このような運転に必要な能力について、学科試験で出題された問題を元にチェックしておきましょう。
【このページで紹介する内容】
1、トンネルに突入。一瞬、なにも見えない!
2、危険を察知!ブレーキを踏んでから止まるまでの時間は?
3、さいごに。
トンネルに突入。一瞬、なにも見えない
【試験問題】
明るい場所から急に暗い場所へ入ると、しばらく何も見えなくなるが、やがて少しずつ見えるようになることを明順応という。◯か✕か?
【解答】✕
暗いところから急に明るい場所へ出ると、最初はまぶしくて見えなくなりますがやがて目が慣れて見えるようになります。これは明るいところに順応するもので、「明順応」といいます。
反対に明るい場所から急に暗い場所へ入ると最初は何も見えませんが、少しずつ目が慣れてきて見えるようになってきます。この暗い場所に順応するのが、「暗順応」です。
この「明順応」と「暗順応」は、特にトンネルの出入りのときに起こります。
日中に明るい道から暗いトンネルに入ったり、逆にトンネルから出たりするときに、視力が回復するまで時間がかかります。目が見えないときにハンドル操作を誤って事故を起こしては大変です。トンネルの出入り口付近では、速度を落として慎重に運転するようにしましょう。特に暗いところに慣れるための「暗順応」の方が、視力が回復するまでに時間がかかります。トンネルに入るときは、十分に注意しましょう。
他に運転に必要な能力として「動体視力」があります。
動体視力は、動きながら物を見る場合や動いている物を見る場合の視力のことです。動体視力は止まっている状態で止まっている物を見る静止視力と比べると低くなり、動きが速くなればなるほど低下します。
自分では視力が良いと思っていても、運転中に速いスピードで運転している場合は思っている以上に周囲が見えていない恐れがあります。運転中は周囲の動きを見落とさないよう、十分に注意が必要です。
危険を察知!ブレーキを踏んでから止まるまでの時間は?
自動車を運転している時、前方に何かが飛び出してきてすぐにブレーキをかけたとしても、自動車は即時に止まれません。また危険を視覚上で確認してから実際にブレーキをかけるまでの間も、タイムラグが発生します。では実際に止まるまでに、どのような行動が起こっているのでしょうか。
【危険を察知してから、ブレーキを踏むまでの行動】
①何かが飛び出してきたと、目や耳で情報をとらえる(認知)
②このまま進むと、ぶつかると予測する(判断)
③ハンドルを切るか、ブレーキを踏んで避ける(操作)
①の認知から③の操作まで、わずかですが時間がかかります。この①~③の行動までにかかる時間は、運転者の状況に左右されます。
体調が悪かったり疲れていたりすると、「認知・判断・操作」のすべてに時間がかかり、危険を避けられない可能性が高くなります。そのため体調が悪い時の運転は、避けるようにしましょう。
またブレーキを踏んでも、実際にブレーキが効き始めるまでおよそ1秒ほど時間がかかります(反応時間)。
反応時間は、次の時間の合計になります。
【反応時間】
①ブレーキをかけようとして、足が実際に動き始めるまでの時間(反射時間)
②足をブレーキペダルに乗せるまでの時間(踏み替え時間)
➂ブレーキペダルを踏んで、ブレーキがきき始めるまでの時間(踏み込み時間)
反応時間も、天候や道路などの条件や運転者の状態に左右されます。天候など外部の条件が悪い場合は、通常時よりも注意が必要です。
さいごに。
運転に必要な能力について、ご理解いただけましたか。
自動車は速いスピードが出せる分、動体視力など必要な能力が低いと命を落としかねない事故を起こしてしまう可能性が高くなります。
自分の能力の限界をしっかりと把握した上で、できるだけ体調を整えて臨んでくださいね。