自動車やバイクを運転するためには公安委員会が交付する運転免許証が必要なことは、みなさんご存知ですよね。では、自動車にはどのような種類があって、それぞれどんな運転免許が必要か、正しい知識を持っていますか?
免許には大きく第一種免許と第二種免許があり、第一種免許では運転できない自動車があります。今回は、自動車の種類とそれぞれの自動車を運転することができる免許についてお伝えしていきます。免許取得に動く前に、ご自分の運転したい自動車と免許について、知っておきましょう。
自動車の種類と免許の種類は?
自動車を運転するためには、まず第一種免許を取得することが必要です。
第一種免許には次の9種類があります。
それぞれの免許でどのような自動車が運転できるのかを説明します。
・原付免許→原動機付自転車が運転できる
原動機付自転車・・・エンジンの総排気量が50cc以下の二輪(スクーターを含む)または、総排気量が20cc以下の三輪以上のもの
・小型特殊免許→小型特殊自動車が運転できる
小型特殊自動車・・・エンジンの総排気量が1,500cc以下のもの
最高速度が15km/h以下のもの
長さ4.70m以下、幅1.70m以下、高さ2.00m以下のもの
→このすべての条件に該当する特殊な構造をもつ自動車を運転するときに必要な免許です。ひとつでも外れると大型特殊免許が必要になります。
普通二輪免許(AT限定免許、小型二輪限定免許、AT小型限定免許を含む)
→普通自動二輪車、小型特殊自動車、原動機付自転車が運転できる
普通自動二輪車・・・エンジンの総排気量が50ccを超え、400cc以下(小型二輪限定では125cc以下)の自動二輪車(側車付きのものを含む)
大型二輪免許(AT限定免許を含む)→大型自動二輪車、普通自動二輪車、小型特殊自動車、原動機付自転車が運転できる
大型自動二輪車・・・エンジンの総排気量が400ccを超える自動二輪車
ただしAT限定は650cc以下まで(側車つきのものを含む)
大型特殊免許(カタピラ車限定免許を含む)→大型特殊自動車、小型特殊自動車、原動機付自転車が運転できる
大型特殊自動車・・・カタピラ(キャタピラ)式や装輪式などの特殊な構造で特殊な作業に使用する自動車。エンジンの総排気量や最高速度、車体の大きさが小型特殊自動車に該当しない自動車
普通免許(AT限定免許を含む)→普通自動車、小型特殊自動車、原動機付自転車が運転できる
普通自動車・・・大型自動車、中型自動車、大型特殊自動車、大型自動二輪車、
普通自動二輪車、小型特殊自動車以外の自動車で、次の条件すべてに該当する自動車
車両総重量 2トン未満
最大積載量 3トン未満
乗車定員 10人以下
ミニカー(エンジンの総排気量が50cc以下、または定格出力0.60kw以下の普通自動車)
中型免許→ 中型自動車、普通自動車、小型特殊自動車、原動機付自転車が運転できる
中型自動車・・・大型自動車、大型特殊自動車、大型自動二輪車、普通自動二輪車、小型特殊自動車以外の自動車で次の条件のいずれかに該当する自動車
車両総重量 7.5トン以上11トン未満(限定免許は8トン未満)
最大積載量 3トン以上6.5トン未満(限定免許は5トン未満)
乗車定員 11人以上29人以下
大型免許→大型自動車、中型自動車、普通自動車、小型特殊自動車、原動機付自転車が運転できる
大型自動車・・・大型特殊自動車、大型自動二輪車、普通自動二輪車、小型特殊自動車以外の自動車で、次の条件のいずれかに該当する自動車
車両総重量 11トン以上
最大積載量 6.5トン以上
乗車定員 30人以上
牽引免許(小型トレーラー限定免許を含む)
大型自動車、中型自動車、普通自動車、大型特殊自動車で、重被牽引車を牽引するためには、牽引する自動車の免許を持っているほかに、牽引免許を取得していなければなりません。ただし総重量が750kg以下の車を牽引する時や、故障車をロープ、クレーンなどで牽引する場合には牽引免許は必要ありません。
第一種免許と第二種免許、仮免許
第一種免許では、バスやタクシーなどを運転することはできません。
「第二種運転免許」を取得して初めて乗合バス、タクシーなどの旅客自動車を旅客運送のために運転することができます。また代行運転自動車(自動車運転代行業に携わる者が客に代わり運転する自動車)である普通自動車を運転する場合も第二種免許が必要です。
「仮運転免許」は、第一種免許を受けようとする者が、練習などのために運転する場合や、技能試験や技能検定を受けるときに必要な免許です。
「運転免許」と一口に言っても、これだけの種類があること、それぞれの免許によって、運転できる車の種類が違うことがおわかりいただけたでしょうか。自動車教習所、自動車学校によっても取得できる免許が違うことがありますので、ご注意ください。
免許取得の目標を立てる際、ぜひ参考にしてください。