交通違反の罰則「免許停止」と「免許取消」。処分の内容や、再取得までの流れを理解しよう。

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こんにちは、通学教習所さぽっとのわかばです!

しっかり勉強して、取得した運転免許証。
でも、正しく安全に運転が出来ないと、様々な処分を受ける場合があります。

交通違反を起こした時に受ける罰則は、「免許停止」と「免許取消」の2つに分けられます。
「免許停止」は、定められた期間を経過すると自動車の運転が可能です。
しかし「免許取消」は、再度免許を取得し直す必要があります。そのため、運転免許の処分の中で最も重い処分とされています。

それぞれの処分はどのような場合に受けるのでしょうか。もし「免許停止」や「免許取消」となった場合、どうしたらいいのでしょうか。

万が一の時の為に、正しく理解しておきましょう。

【このページで紹介する内容】
1、「免許停止」と「免許取消」の違いと、処分受ける原因。
2、「免許取消」までの流れ。
3、運転免許再取得までの流れ。
4、さいごに。

「免許停止」と「免許取消」の違いと、処分受ける原因。

それぞれの処分の違いと、どのような運転が原因でそのような処分を受けるのかを確認しておきましょう。

【処分の違い】
・免許停止:運転免許の効力が、一時的に停止します
・免許取消:運転免許の効力が、取り消されます(免許を持っていない状態となる)

2つの大きな違いは、運転免許の効力が一時的なくなるのか、一切なくなるのかの違いです。
またその後、再度免許の効力を取得するまでの流れも異なります。

ではどのような運転が原因で、それぞれの処分を受けるのでしょうか。
もちろん状況などにもよってきますが、以下は処分を受ける可能性がある原因の一例をご紹介します。

【処分を受ける原因(一例)】
・自動車の運転をするにあたり、支障を及ぼす恐れがある「病気」や「身体の障害」が発覚したとき
 (病気:認知症、てんかんなど)
 (身体の障害:失明、両上肢の肘関節以上を失うなど)
・アルコール、麻薬、覚せい剤などの中毒者と発覚したとき
・道路外致死傷を起こしたとき
・運転で、故意に人に死や怪我させたり、建造物を破壊したとき
・酒気帯び運転や過労運転の禁止に違反したとき
・負傷者の救護をしない、ひき逃げを起こしたが警察に通報しなかったとき

上記の原因を総合すると、「安全な運転ができない」と判断された場合に行政処分を受けると覚えるといいですね。原因の内容や、点数によって「停止」「取消」どちらかに分類されます。

【欠格期間とは】

運転免許の再取得ができない期間のことです。

欠格期間のカウントは免許取消処分となった当日から始まり、当日が1日目となります。

しかしながら、運転免許取得ができないのは本免許試験であり、仮免許試験は欠格期間中でも受験可能です。

免許取消なるまでの重大違反行為とは、どんな違反行為があるのでしょうか。

【一般違反行為と特定違反行為】

・一般違反行為とは信号無視やスピード違反、シートベルトなどの事を指します。

・特定違反行為とは酒酔い運転、危険運転致死傷やひき逃げなどの救護義務違反が該当します。

いずれも過去3年以内に受けた処分回数によって「欠格期間」が決められます。

【免許取消となる点数】

・過去3年以内に「免許停止」処分を受けたこと(前歴回数)が無い場合15点以上違反を重ねると「免許取消」となります。

過去3年以内に「免許停止」処分を受けたこと(前歴回数)がある場合は、回数によって免許取消になる点数が異なります。

前歴回数が1回の場合=違反点数10点以上

前歴回数が2回=違反点数5点以上

前歴回数が3回以上=違反点数4点以上

「欠格期間」は1年(過去5年以内に取消処分を受けている方は2年延長されます)。その他「欠格期間」2年、3年とありそれぞれの規定点数が定められています。

 

「取消処分者講習」と「欠格期間」を終了すると運転免許試験を受ける事が可能となります。(自動車学校によっては「取消処分者講習」を受けていれば入校できる所もあります)

 

免許取消処分から運転免許再取得までの流れ

免許停止が90日以上に該当する場合「意見の聴取」が行われます。

「意見の聴取」にて、運転免許取消処分が決定した場合「免許取消処分者講習の受講」を受けなければなりません。

講習を修了すると「取消処分者講習終了証書」がもらえ、運転免許を取得できる資格を手にする事ができます。

「意見の聴取」~「運転免許取得」までの流れをご紹介します。

① 【意見の聴取】

・90日の運転免許停止処分、運転免許取消処分に該当する方は「意見の聴取」の出欠確認が郵送で送られてきます。

・違反行為に情状酌量の余地があるかどうか、話をする場となります。

違反した理由や違反金を払ったかの有無などの質問を受け、弁明など、有利になる書類がある場合は提出し減免を望む内容を伝えます。

・減免され、免許停止処分となることもありますので、しっかりと聴聞官に伝えましょう。

② 【免許取消処分者講習の受講】

免許取消処分者講習は、運転免許を再取得するにあたって、必ず必要な講習となります。講習内容は下記の通りです。

・適正検査をもとにカウンセリング

・運転シミュレーターを使った運転指導

受講日数は2日間で、講習料金が必要です。

(各運転免許試験場にて料金が異なるためご注意ください)

③ 【運転免許取得】

免許取消処分者講習を受講し終えると「取消処分者講習終了証書」がもらえます。

この終了証書には1年間の有効期限があり、欠格期間の早い段階で受講終了してしまうと、期限が切れてしまいますので、「欠格期間」と照らし合わせて受講するようにしましょう。

 

まとめ

一般違反行為も積み重なると処分基準に達した時には同様に「免許取消」処分基準になってしまうので、普段からの運転マナーも大切です。

さらに、気のゆるみや自分本位の考えで他の人の命も奪ってしまう可能性がある「特定違反行為」はあってはならない行為です。

決して起こさないよう、日ごろから注意し、「免許取消」にならないようしっかりと気を引き締めて運転するよう心がける事で運転社会が成り立ちます。

一人一人が心がけて安心できる社会づくりを心がけましょう。